第4の治療法(3)がんとの共生

たとえば、「野菜を多く摂ると、がん細胞が好む酸性の細胞環境がアルカリ性に変化し、これによりがん細胞の活動が抑えられる」といった科学的根拠が存在するのです。

和田先生のすごいところは、患者さんが「この代替療法が効いているようだ」と言われれば、その関係論文を探し当て、調べ上げるといった感じです。このように次第に整理され確立されていったのが「がんをおとなしくさせるための食事」です。

今の標準がん治療は、がんが「治る」か「治らない」かの2元論で語られます。がんの縮小や消失を最大目標にするから、「がんは消えたが、患者さんは亡くなってしまった」という本末転倒が起こるのです。

「治る」か「治らない」かの中間に存在する概念が、和田先生が気付いた「劇的寛解」です。要するに、がんと共生していくというがん治療の考え方です。

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